こんにちは。ドッグフード研究家の「saki」です。
ドックフードに関する様々な噂の中に「ドッグフードに安全基準や法律はない!」といったものが出回っています。
ですが、2009年にはドッグフードを規制するための「ペットフード安全法」という法律が制定されました。その中にはもちろん、ドッグフードの安全性を規制する基準があります。
つまり、ドッグフードに安全基準はあるのです。しかし安心してはいけません。実は注意しないといけないことがあるのです・・・。
間違いだらけの常識がネット上に書き込まれていて、何が本当なのかよくわからない状態になっています。ですので、詳しく正しい情報をご説明します。
ドックフードの安全基準「ペットフード安全法」
アメリカにあるペットフードの基準として最も厳格で有名な「AFFCO栄養基準」を採用して日本のペットフード安全法は作られました。
それまでは法律すらなく、何でもやり放題の無法地帯だったのです。ドッグフード業者はどんなものを混ぜようがラベルに表示する義務もないので、2009年以前は無茶苦茶なことをやっていました。
しかし、全世界でやっとペットフードを見直す動きがありました。その後、ようやく日本政府も渋々重い腰を上げて作ったのが「ペットフード安全法」です。
確かに、法律としては原材料の表示や、添加物の表示など、様々なものを規制しています。これは愛犬家として嬉しいことなのですが、このペットフード安全法はスルスルとすり抜けられる「ザル法」とも言われているんです。
そのスルスル抜けられる「抜け穴」の中でも注意しないといけないことがあります。
実は「ラベル表示」に書かなくてもいいものがある!?
先程、私が言ったことと全く真逆のことを言っていますよね。
確かにペットフード安全法で原材料の表示や、添加物の表示は義務付けられています。ただし、これは「ペットフードメーカー」に限られた話なんです。
例えば、ペットフードメーカーが添加物を混ぜたとします。それはドッグフードのパッケージの原材料表示に書かなくてはいけません。
原材料は様々な下請けの業者から、ペットフードメーカーに運び込まれます。でも、それらの原材料が作られる過程で混ぜられた添加物に関しては記載しなくていいんです。
つまり、ペットフード安全法が規制しているのは”ペットフードメーカーのみ”なのです。
原材料を作ってペットフードメーカーに提供している下請けの業者はまったく規制されません。ペットフードメーカーが運び込まれる原材料の品質を全て把握していれば問題ないのですが、毎回大量の原材料を検査してから加工するなんて不可能です。
そもそも、あれだけ安価なドッグフードが市場に溢れているのに、毎回検査なんてしているわけがありません。
「ドッグフードは安全基準がない!」と言われても仕方ない!
これまでの説明でお分かりいただけたと思いますが、ドッグフードには建前上の法律や、安全基準はあります。ただし、それらがきちんと機能しているかは別問題です。
そもそも、全世界でペットフードを見直す動きがなければ、未だに日本は法律を作っていないのかもしれません。
愛犬家の方や愛猫家の方など、動物を愛する方からの不満の声が高まり、それをしずめるために、日本政府がしぶしぶペットフード安全法を作ったとも言われています。
結局のところ、国が決めた安全基準を頼りにするのではなく、私たち飼い主が安全基準となって愛犬の体を考えてあげないといけないのです。